オリンピック競技にもなり、近年ますます注目を集めるボルダリング。ここではボルダリングを始めようというあなたにボルダリングの基礎知識をご紹介します。
ボルダリングの魅力
ボルダリングもオリンピック競技となり、世間から注目を集めています。ボルダリングの魅力はなんといっても、完登した際の達成感を味わえること。そしてパズルゲームのような攻略を楽しめること。さらに言えば、誰でも気軽にチャレンジでき、みんなが同じフィールドでできる楽しみがあります。またボルダリングを始めるとシェイプアップで体も健康になるといういいことづくめ。あなたもボルダリングを始めてみませんか?
ボルダリングとは
誰でも気軽にできるスポーツ、それがボルダリングです。ジムに設定された様々な壁にチャレンジする楽しさがあります。ここではボルダリングを始める上での最低限の知識をご紹介します。
壁を垂直方向に登ることを意味するクライミング。ボルダリングはこのクライミングの中の1つです。クライミングは天然岩を登るロッククライミングと、人工壁を登るスポーツクライミングの2種類に分けることができます。スポーツクライミングは、素手で登るフリークライミングで、命綱をつけたロープクライミングと、命綱をつけないボルダリングとに分けられます。
ボルダーは英語で大きい岩を意味します。また天然岩を命綱なしで登ることもボルダリングといいます。初心者は何よりも安全を意識し、楽しく登れることを目標にしましょう。
初心者のためのボルダリング用語
ボルダリングを含むクライミングでは競技者が使う専門用語があります。ここではボルダリングでよく使う専門用語をご紹介します。
足自由
足はどこに置いてもよく、手だけ決められたホールドを使って登る課題のこと。
甘い
ホールドの指がかかりにくい、持ちにくい状態のこと
うすかぶり
少し前傾している壁のこと。およそ100〜120度程度の壁。
エッジをきかす
シューズの際で踏むこと。クライミングシューズの外側でエッジを利かす場合はアウトサイドエッジ、内側の場合はインサイドエッジといいます。
オンサイト
クライミングで最も高い評価です。下見(オブザベーション)した後、アドバイスや事前の確認なしで一回で踏破すること。単純に一回で登り切ることは(一撃)といいます。
核心
課題の中で最も難しい部分。同じ課題でも人によって異なる場合もあります。
完登
一度も落下せず踏破すること。
キャンバシング
足でホールドせず、腕だけで登ること。
スメアリング
シューズの摩擦を利用して壁に足を置くこと。ホールドの代わりに壁に足場代わりに使うわけです。
トラバース
横移動のこと。ボルダリングでは上方向だけでなく横移動も頻繁に行います。
初登
過去に誰も登っていない課題を最初に登ること。最初に登った人は初登者と呼ばれます。
ヌメる
手に汗をかいたり、ホールド部分が湿っていてヌルヌルしている状態のこと
バキる
指の腱や筋を伸ばしてしまうこと。
バンプする
ホールドが持てなくなるほど、腕がパンパンに張った状態のこと
フリクション
手とホールド、シューズとホールドの摩擦のこと
ホールド
手を引っ掛けたり、足を置く場所のこと。
ムーヴ
登るときの体の動かし方や、テクニックなどの登り方のこと。
レスト
課題の途中で息を整えたり、疲労を回復させること。
ボルダリングに必要な道具
ボルダリングに必要な道具がウエア、クライミングシューズ、滑り止めのチョークを入れるチョークバッグだけ。シューズは少しきつめのサイズを選びます。クライミングシューズの中で指先が少し曲がり、一分間くらいつま先立ちができる程度のサイズがベスト。これは足指を曲げたほうが、小さなホールドに立つことができるからです。
また怪我に備えてテーピングや消毒液、爪切りやハンドクリームも準備しておくと良いですよ。
ボルダリング壁の種類について
ボルダリングの壁には様々な種類があります。まずはそれぞれの壁の特徴を理解しましょう。そうすることでよりスムーズに攻略でき、ボルダリングが楽しくなります。ここではボルダリングの人工壁の種類について解説します。
スラブ壁
スラブ壁とは傾斜が90度以下の壁のことです。別名(寝てる壁)。角度がゆるいからと言っても、ホールド次第で中級クラス向けになっている場合もあり簡単ではありません。
垂壁
90度の壁で、ボルダリング特有の呼び方です。ビギナー向が多いですが、ホールド次第で中上級クラスになる場合もあります。
前傾壁
前傾壁は傾斜が90度以上あり、覆いかぶさるような壁です。120度以上の壁はオーバーハングと呼ばれ、ボルダリングの醍醐味が味わえると人気です。
ルーフ
ひさしのように覆いかぶさる壁のことです。180度近くなるため、力強さが要求されます。
カンテ
壁と壁が凸状になっている部分をカンテといいます。ホールドしやすい部分ですが、課題に寄ってはカンテを使えない場合もあるので注意!
コーナー
壁と壁が凹状になっている部分です。両足を突っ張って安定した体勢をつくるステミングの絶好ポイント。レストポイントにもなります。
リップ
壁の一番上の部分をリップといいます。ゴールになることも多い部分。強い傾斜からゆるい傾斜へと移る角の部分もリップといいます。